特別展『北斎づくし』では何を感じ取って欲しいですか?

grr 空色 .jpg


On-air date 2021/09/12 24:00-25:00
Guest 浦上満(北斎漫画コレクター)『浦上蒼穹堂』店主

岡田「こんばんは、岡田准一です。今夜も始まりました、GROWING REED。この番組では、毎週ひとつのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。番組の終わりには、考える葦として、僕も皆さんと一緒に成長したいと思います。さて、今夜のゲストは、北斎漫画のコレクター、浦上満(うらがみみつる)さんです。浦上さんは、東洋古美術を扱う専門店、『浦上蒼穹堂』の店主。そして、もう一つの顔は、北斎漫画のコレクター。そのコレクション数は、量、質ともに世界一と言われています。葛飾北斎が絵手本として発表した北斎漫画。人、動物、植物、あらゆる姿が描かれ、時代と国を越えて、多くの人に影響を与え続けています。今日は、生誕260年を迎えた、葛飾北斎の人生を世界一のコレクターと共に覗いて行きたいと思います。J-WAVE GROWING REED、新しい一週間、最初の60分、ぜひ一緒におつきあいください。」

   💠   💠   💠

岡田「浦上さん、初めまして。」
浦上「あ、初めまして。」
岡田「よろしくお願いします。」
浦上「よろしくお願い致します。」
岡田「あの…浦上さんは、東洋古美術を専門に扱う、『浦上蒼穹堂』の店主ということで…」
浦上「はい」
岡田「お忙しい中、ありがとうございます。」
浦上「あ、いえ、とんでもございません。」
岡田「今は、あの…お店、どういうふうな物を扱っている…」
浦上「ええ、わたくしはね…東洋古美術と一言で言いますけども、あの…焼き物が中心なんですね。」
岡田「う~ん…」
浦上「中国や日本や朝鮮半島の孤陶磁器。が、わたくしの専門分野です。」
岡田「へぇ~…その中でも…」
浦上「うん」
岡田「なんと、もう一つの顔があるとお聞きしているんですけど…」
浦上「はい」
岡田「もう一つの顔…北斎漫画コレクター。」
浦上「そうです(^^)、今回のテーマですね、はい。」
岡田「はい」
浦上「これはですね、あの…生業を立てているのは、焼き物の売買なんですけども…」
岡田「うんうん」
浦上「北斎漫画はどっちかって言うと、好きで集めてきた…」
岡田「へぇ~…」
浦上「そうするとそれは…趣味ですか?ってよく言われるんですが、趣味と言うにはちょっと…50年以上も集めておりますから…」
岡田「(笑)」
浦上「ちょっと軽いんで…まぁ…そうですね、パッションとでも呼んで頂けたら…」
岡田「(^^)へぇ~…パッションまで来たんですね。」
浦上「パッションですね。」
岡田「だってもう…なんか…あの、世界一だとかっていう…本当に…」
浦上「あ、まぁ、それは…はい。」
岡田「すごい量というか、ハンパない北斎を…」
浦上「今ですね…実際、この展覧会の前に出品作を選定する時に数え直しましたら、約1650冊ありました。」
岡田「1650冊。」
浦上「はい。これが…わたくしが初めて買ったのが18の時ですから、52年間で、それだけ集めまして、今回の展覧会で、その内の良い方から、約500冊が展示されております。」
岡田「すごい。全部じゃないんですね…今、あの…ミッドタウンで、展覧会をされているということで…」
浦上「そうなんです。」
岡田「ですよね。そこで見れるんですよね?」
浦上「そうなんです。あの…これはですね、たぶん前代未聞。」
岡田「うん」
浦上「どなたも…いっぺんに北斎漫画の…刷りが早くて状態の良いのを500冊…要するに、北斎漫画っていうのは、本の形…なんですね。」
岡田「はいはい」
浦上「それが、大体…一編から十五編まであるんですけども…」
岡田「はい」
浦上「そのすべての絵を…本の原本のままで開いております。」
岡田「へぇ~」
浦上「ですから、先ほど申し上げた通り、約500冊は必要になりますね。」
岡田「もうあの…特別展『北斎づくし』という名前がついていますけど、まさに…北斎づくしというような展覧会に…」
浦上「そうですね(^^)…あの、今までの…北斎という人は、もう世界中で大変有名な画家なんですね。」
岡田「はいはい…」
浦上「ですから世界中でも、ロンドンでも…パリでも…もちろんニューヨークでも、展覧会が行われておりますけども、大体はですね…まぁ、北斎は二十歳の時にデビューしまして、90歳で亡くなるまで、生涯描き続けるんですけども…」
岡田「はい」
浦上「まぁ、時系列と言いましょうかね、あの…30歳の時はこんな絵、40歳の時はこれぐらい。50歳はこんなのを描いたとか。そういった代表作を並べるような展覧会が多かったんですね。」
岡田「うんうん」
浦上「で、これはこれで貴重なんですけれども…今回はもう…富嶽三十六景と富嶽百景…」
岡田「はいはい」
浦上「そして北斎漫画に特化しましてね。」
岡田「うん」
浦上「それをすべて。全部お見せしようという、ちょっと…とことん北斎という…」
岡田「(笑)」
浦上「深掘り北斎。(^^)ふふふ」
岡田「すごいですね。これはもう、あれ…夢だったんですか?」
浦上「まぁ、夢と言えば夢ですね。だからそういう意味では、今回そういうことを実現させていただいて、嬉しい気持ちもありますけども…」
岡田「うん」
浦上「まぁ、当然ここには…会場をデザインしてくださった建築家の田根 剛さんとかですね…」
岡田「はい」
浦上「祖父江 慎さんとか…」
岡田「はい」
浦上「本当に北斎好きが集結しましてね、」
岡田「うんうんうん…」
浦上「あの…皆、いろんな人の、こう…北斎好きが結集して、出来たという感じがしますね。」
岡田「これはもう本当に素晴らしい展覧会になっているっていうふうにすごい…評判がすごいですよね。」
浦上「ありがとうございます(^^)」
岡田「ものすごい良い展覧会になっているって…みんな言ってますね。」
浦上「そうですか。それはもう…何よりです。嬉しいです。」
岡田「こんなに北斎を味わえるっていうか、迫力がすごいっていうか…まぁ、田根さんの作り方もあるだろうし…」
浦上「ありますけどね…」
岡田「北斎を味わえるっていうか…本当に床、壁…北斎漫画全部が…」
浦上「まさにそうですね。北斎の…まぁ森の中に入って行ってね、北斎を浴びている感じがしますですね。」
岡田「なるほど。」

   💠   💠   💠

岡田「18歳で北斎にハマったんですか?」
浦上「ハマったんですねぇ。」
岡田「それはきっかけは何ですか?」
浦上「きっかけはですね、ちょうど大学1年のことだったんですけども…」
岡田「うん」
浦上「わたくしの父親がですね、浮世絵のコレクターだったんですね。」
岡田「はい」
浦上「それで…日曜日だったと思うんですが、銀座の浮世絵商に…行くんで…ついて行ったんですよね。」
岡田「うんうんうん」
浦上「そうしたら、父親はその…錦絵と言って…所謂、多色刷りの高い物を目的で行っていますから、私はちょっと暇だったので、パラパラっと見たら、北斎漫画が何気に置いてあったんですよ。」
岡田「はいはい…」
浦上「名前は知っていたけど、内容は全然知らなくて…捲って行くと、あれ?これは面白いなと思って見てましたら、父親がこれはすごくいいんだけど、すごく安いからお前でも買えるぞと言うんですね。」
岡田「う~ん…」
浦上「と言っても、学生ですからね、お金なんか無いんで」
岡田「はい」
浦上「なんだったら金を貸してやると言って…当時1万円だったんですけどね…」
岡田「はいはい」
浦上「それをくれるんじゃなくて貸してくれるんですね。」
岡田「へぇ~」
浦上「そいで…思わず衝動買いをしたというのが始まりです。」
岡田「そこから…ずっと集め続けている…」
浦上「ま、と言いましてもね、学生ですからお金も無いし、他にもやりたいことがあったので、いきなりそんなコレクションが進んだわけではないんですけども…」
岡田「うん」
浦上「わたくしは結局、卒業してから所謂、古美術商という道へ入るわけですけど…」
岡田「うん」
浦上「そして外国へ…オークションなんかに行く機会も多くて。」
岡田「はいはい」
浦上「外国でも目にすると、ほっとけないっていう感じで買い集め出して。」
岡田「あ、ほっとけない…へぇ~…」
浦上「そうですね。あの…」
岡田「海外では北斎スケッチって呼ばれてますよね。」
浦上「そうですね、外国では北斎スケッチって名前が多かったですね。」
岡田「うーん…」
浦上「それであの…僕の約1600冊のうちの3分の1以上は、海外から持ち帰ったものです。」
岡田「あ、それはなんか…やっぱり日本に戻すみたいな意識もあるんですか?」
浦上「ま、結果的には戻ったことになるんですけども。あの…外国の人がとっても北斎漫画を大事にしてたんですね。」
岡田「うんうんうん…」
浦上「ですから外国から買い戻した物はとっても保存状態が良い物があってですね…」
岡田「うん…愛されてますよね。」
浦上「そうですね」
岡田「影響を…」
浦上「(^^)ふふふ」
岡田「日本人が思っているより北斎漫画とか北斎って、世界に影響を与えている…」
浦上「仰る通りです。」
岡田「ものですよね。」
浦上「というか北斎に限らず、浮世絵版画というのは、よくあの…庶民の技術だとかですね、大衆芸術とか言いますけども、それはその通りなんですけども、木版画ですから、たくさん刷れたわけですよ。」
岡田「はいはい」
浦上「そうすると1枚ずつに描く、肉筆浮世絵と比べて、安く売れたんですね。」
岡田「うん」
浦上「それによって、一般庶民でも買うことが出来たと。」
岡田「はい」
浦上「でもですね、実は北斎漫画を大名がコレクションしていたっていう記録も残っておりますしね」
岡田「うんうん」
浦上「あの…もちろん僧侶や武士や…或いは裕福な商人たちも非常にこれを好んで集めていたんですね。だから庶民だけのものではなかった。いろんな多方面にわたって、大変なこう…一言で言うと、江戸時代の大ベストセラーであるし、」
岡田「はい、はい…」
浦上「大ロングセラーであったんですね。」
岡田「北斎の…僕もあの、北斎漫画って…」
浦上「うん」
岡田「変なこと…言いますけど、もう初めて見た時、」
浦上「うん」
岡田「衝撃だったんですよ。」
浦上「おお~。」
岡田「こんなに…」
浦上「どんな所が?」
岡田「いや、その…年代によって、漫画だけじゃなくて、北斎っていうのを調べた時に、」
浦上「うん」
岡田「こんなにも年代によって描かれているものが違くて、なんか…魂込めて絵に向き合っている感が…」
浦上「うん、うんうんうん…」
岡田「すごくあるって言うか、その中での、こう…なんだろう、自分の研鑽も含めての北斎漫画という中での、」
浦上「うん」
岡田「こう…なんだろう…スケッチですよね。本当にスケッチをしている…」
浦上「スケッチ…まぁ、デッサン調とも言えますよね。」
岡田「そうですね、デッサンのための北斎漫画という、こう…いろんなものが描かれている中で、本当にこう、いろんな視点からいろんなふうに描かれようとしている…」
浦上「はい」
岡田「ここから漫画というものが、」
浦上「うん」
岡田「世界に誇る日本文化に今…まぁ、漫画というものが世界で売れる物になってますけど、ここから…ただの漫画じゃないって言ったら変ですけど…技術やアートに繋がる、もう本当に…漫画という文化が…日本の文化が始まって、世界にここから受け入れられたっていうか、影響を与えまくったんだなっていうのが…感動すら覚えるのが…」
浦上「はい、あの…まさに岡田さんが仰った通りで…今の漫画とはね、厳密には全部一緒っていうわけじゃないんですけども…」
岡田「うんうんうん」
浦上「元々、漫画の『漫』は、『すずろ』と読みましてね。」
岡田「はい」
浦上「漫筆って言葉もあるくらいですから、絵の随筆みたいなところがあるんですね。」
岡田「はい」
浦上「で…今の漫画とは違うよと、よく専門家の先生方は仰るんだけど…」
岡田「うんうん」
浦上「見ていて、本当に笑っちゃったり、吹き出すのもあるんで、別にそんなに頑なに今の漫画とは違いますということはないと思うんです。」
岡田「うーん…」
浦上「ただ、もっと範疇は広いですね。まさに神羅万象、何でも描いたんですね。」
岡田「そうですね」
浦上「で…漫画という名前をつけたのも、実は北斎が、その言葉を作ったわけではないんですけど、あった言葉を彼が使う。そして北斎漫画が、先ほど申し上げた通り、江戸時代の大ベストセラー、大ロングセラーですから、漫画っていう言葉が人々の脳裏に焼き付くんですね。」
岡田「うーん…」
浦上「それがずっと今の、今日の漫画に…」
岡田「う~ん」
浦上「ルーツになったと、わたくしは思っております。」
岡田「ルーツですよね。本当にルーツだし、すごいんですけど…あの…どういう所に、今…な…どの世代の時が好きとかあるんですか?北斎で。」
浦上「これがですね、実は北斎漫画っていうのは、北斎が55歳の時に、初編…第一編が出るんですよ。」
岡田「はい」
浦上「それで最後は第十五編が出て、これは北斎が死んでから出るんですけどね。」
岡田「うんうんうん」
浦上「ということはですね、その頃の江戸時代の人ってね、大体平均寿命が50歳か、それより下なんですよ。」
岡田「はい」
浦上「だから結構、もういい歳になって出すんですけども、」
岡田「うんうん」
浦賀「さっき、ちょうど岡田さんが仰った様に、北斎っていろんな絵を描いたんです。」
岡田「はい」
浦上「例えば北斎が美人画が上手かったって…皆さんえーっ!?って多分仰ると思うけど、実はめちゃくちゃ上手いんですよ。」
岡田「はい」
浦上「ところが彼はね、一つの所にね、安住しない人なんです。」
岡田「うんうん…」
浦上「次から次へと脱皮を繰り返すんですね。」
岡田「うんうん…」
浦上「で…それもいろんなことを勉強します。初めはもちろん浮世絵師の勝川春章という人に19歳で入門しましてね。」
岡田「はい。」
浦上「そこに約35歳ぐらいまでいるんだけど、その後、独立してからはもう…狩野派から土佐派から…琳派とか…そして外国のですね、当時は当然鎖国をしております。」
岡田「はい」
浦上「それでもあの…中国は清の国でしたけど、あとヨーロッパはオランダ船だけは出島で出入りをしていたんですね。」
岡田「はい」
浦上「その小さな窓から入って来る、ヨーロッパや中国の絵を貪欲に彼は摂取するんですよ。」
岡田「うーん」
浦上「日本のいろんな…画派の絵とか、そういう諸外国の画技画法を全部自分のものにしながら…察知していくわけです。」
岡田「うん」
浦上「そうするとね、なかなか捉えられないんです。この人は変幻自在で。」
岡田「なるほど。はいはい…」
浦上「ところが北斎漫画っていうのは、それが全部詰まっているんです。」
岡田「う~ん」
浦上「だから北斎の幅広くて、深い画業って言うんでしょうかね…絵の世界を理解するために北斎漫画は避けて通れない…」
岡田「うーん…」
浦上「作品集なんですよね。」
岡田「画業ですね。なんか…」
浦上「画業ですね、こうなると。(笑)」
岡田「(笑)…こうなると…そうですよねぇ…」

   💠   💠   💠

岡田「まさに脱皮っていうのが…北斎はしっくりくる感じが…」
浦上「そうなんです。」
岡田「ありますね。」
浦上「本当にね…例えば、さっき申し上げた美人画でね、もう結構有名になるわけです。それが売れるわけです。」
岡田「はい」
浦上「そうすると、もう対価にもなるわけだから、それを描いておけば生活も安泰だしね、地位も安泰でしょう?ところがもう、彼は平気で次へ行くんですね。」
岡田「うん」
浦上「例えば美人画の後に行ったのが、今回も展示してありますけど、読本の挿絵という…」
岡田「はい」
浦上「今でいう、イラストなんですね。」
岡田「はいはい」
浦上「当時のまぁ…文壇で一番人気のあった曲亭馬琴(きょくていばきん)…滝沢馬琴とも言いますけど。その人が書いた『椿説弓張月』(ちんせつゆみはりづき)とか、」
岡田「うんうんうん…」
浦上「昔、教科書で習いましたでしょ?弓張月ね。」
岡田「はい。習いましたね…はい。」
浦上「それとか或るいは、中国の『水滸伝』を描いた」
岡田「はい」
浦上「『水滸画伝』とかですね…『新編水滸画伝』」
岡田「うーん…」
浦上「これがね、江戸時代に馬琴の文章と北斎の挿絵ですね。」
岡田「はい」
浦上「これでね、大ブームを巻き起こすんですね。」
岡田「うーん…」
浦上「ですからその世界でも、もう彼はもう一躍有名になるんですけどもね。」
岡田「うんうんうん…」
浦上「もちろん馬琴も北斎も両方すごい人だから、よくぶつかり合ったらしいんだけど、」
岡田「うん」
浦上「でもお互いの力量は一番認めてたというね。」
岡田「はい」
浦上「そして膨大な数の読本の挿絵を…要するにイラストレーターですね。それが40代後半だとすると、北斎漫画は、さっき申し上げた通り55歳で初編が出ておりますから、」
岡田「うんうん」
浦上「今度はいろんな…文章が無し。全部絵だけなんですけども…」
岡田「うんうん」
浦上「北斎が興味を持ったもの…」
岡田「うーん」
浦上「とか、好奇心を持った物。そういうものが全て絵になっているんですね。」
岡田「まぁ、なんか50代って言うと、一番なんか…ノッて来るって言ったら変ですけど…」
浦上「そうですね」
岡田「(ノッてる)時から…まぁでも北斎自身は七十何歳ぐらいで…」
浦上「うん」
岡田「ちょっと…イイ感じになってきたって…」
浦上「そうそうそう(笑)」
岡田「言うんですよね。」
浦上「まぁ、結局は90…数えですから、今で言う89ですけど、そこまで生きるんですが、これもね、ただ長生きしたんじゃなくて、生涯現役ですし、さっき申し上げた通り、当時のね、平均年齢って50歳も行かないんですよ。」
岡田「はいはい」
浦上「ですからもう、普通の人の倍近く生きているわけですね。」
岡田「うんうん」
浦上「それもすごいんですけども、さっき仰った70っていうのは、今回も提示してある、『富嶽百景』という…」
岡田「はい」
浦上「皆さんね、『富嶽三十六景』は知っているけど、百景なんて知らないぞって言う人は多いと思うんだけど、」
岡田「うんうんうん」
浦上「実は『富嶽三十六景』っていうのは、北斎が70歳を過ぎて…72とか3で描いた、日本の風景画史上に残る名作の…」
岡田「はい、名作ですね。」
浦上「シリーズです。」
岡田「はい」
浦上「三十六景と言うけど、実は46図あるわけですけども。」
岡田「うんうんうん」
浦上「それで、尚且つ、それでもまだ富士山を描き足りなかったのか、北斎が75…76歳で描いたのが『富嶽百景』といって…」
岡田「はい」
浦上「これまた北斎漫画と同じ…半紙本と言って、ちょうどA5ぐらいのね、小さな判型の本みたいなのですけども。これがまたね、全部で102図あるんですけども、素晴らしいんですね。」
岡田「うーん」
浦上「そこの末文に…末文って一番最後に彼の…あとがきにね、自分はずっと小さい時から絵を描いてきたと。でも70前までは、ろくなものを描いていないんだと。」
岡田「(^^)ふふふ」
浦上「やっと最近、少し分かってきたと。描け出したと。」
岡田「うん」
浦上「だから80になったら…だいぶいいし、90になったら…確実だし、100になったら、もっとすごいぞと。」
岡田「うん」
浦上「もっとすごいのは、110歳になったら、一点一画生けるが如く描くんだと。」
岡田「うん」
浦上「どうぞ長生きの神様…自分が言っていることが嘘ではないことを見ていてください。っていう文章があるんですよ。」
岡田「うん…」
浦上「これが今回の…実を言うと展覧会の最後の…」
岡田「はい」
浦上「締めで出て来るんですけどね。」
岡田「うーん」
浦上「ですからまさに岡田さんが仰った様に、70ぐらいからですね、自分はやっと描け出して。」
岡田「うん」
浦上「最後にこう言うんですね、90でこんな長生きをして現役なのに、天を指差して、あと10年…いや、5年でいいから生かしてほしいと。」
岡田「うん」
浦上「そしたら自分は一人前の絵描きになるんだと。と言って事切れるんですね。」
岡田「うーん…」
浦上「だからもう、大変にこう…壮絶な…(^^)」
岡田「すごいですよね、ゾクッとする…何て言うのかなぁ…」
浦上「ゾクっとします?(笑)」
岡田「何て言うのかな…そういうのを追い求めている人たちからすると…」
浦上「うん」
岡田「ゾクッとする…」
浦上「そうですね」
岡田「なんだろう…こう…極めようとしている背中というか…」
浦上「うん」
岡田「希望というか…」
浦上「そうですね」
岡田「いろんなことを感じる…展覧会になっていますよね。」
浦上「まぁ、そうだとありがたいですしね…あの…何て言うんでしょう、これからの日本というのは、どんどん…わたくしもね、今年 実は70歳になったんですよ。」
岡田「はい。どうですか?同じ…70になった…」
浦上「いやいやそれはとても…北斎先生と比べるとですね、もう何でもないんですけども。ただ救われるのは、70前はロクな事をしてなかった…あっ、それはわたくしもそうですと。(笑)」
岡田「(笑)」
浦上「それでこれからだよって言うと、なんとか希望が持てますね。(^^)フフフ」
岡田「へぇ~…でも70で…そういう展覧会も…また話題になる展覧会を仕掛けるっていうのも…」
浦上「はい」
岡田「なんかあの…浦上さんの中での、思いみたいなのがある気がするんですけどね…」
浦上「そうですね、やっぱりこの…仕掛けるって言うとあれですけども、北斎の良さっていうのを出来るだけ多くの人に伝えたい。」
岡田「うんうんうん」
浦上「ていう気持ちはありますよね。問題は伝え方ですから、今回の様に田根さんやら、祖父江さんの力を借りてですね…というかみんな…橋本麻里さんですね、非常に良い解説を書いてくださって…」
岡田「はいはい」
浦上「そういう良いメンバーが揃って、北斎をもっとみんな…今まで…例えばですね、北斎は富士山を描いた人でしょ?なんて思っている人がほんとに多いんですね。」
岡田「なるほど。」
浦上「だけど、いやいや、それまでいろいろなものを描いているし、さっき言った深掘りをしてみると、北斎のすごさとか面白さがもっともっと分かるんで。」
岡田「うんうん…」
浦上「それをまぁ、いろんな方にね、お子さんから一般の男女、そして老齢の方も。全部見てくださったらいいかなぁと思ったりしますね。」
岡田「うーん…」

   💠   💠   💠

岡田「まぁ、本当に素晴らしいね、展覧会をありがとうございますという感じですけども」
浦上「いえいえ、こちらこそです。」
岡田「あの…北斎。今、皆さんに見てもらっていると思いますけど…」
浦上「うん」
岡田「一番なんか…あの…思いを込めた所っていうのは、どこになりますか?展覧会の中で。」
浦上「これね、面白いんですけどね、例えばよく北斎漫画の中で、浦上さんはどれが一番好きですか?ってよく聞かれるんですよ。」
岡田「はい」
浦上「これ、困るんですね、すごくね。(^^)」
岡田「うーん…」
浦上「単純に言うと、いろんなものが好きだっていうことと、僕が好きなのと、たぶんあなたが…ていうか、岡田さんていう意味じゃなくて、一般の皆さん…みんな違うと思うんですよ。」
岡田「うーん」
浦上「それでいいと思うんです。ですから今回は敢えて、選んで展示してないんですね。」
岡田「なるほど。」
浦上「全てをお見せしているわけです。」
岡田「へぇ~」
浦上「そうすると、私は実はこれが好きだっていう人がね、意外なものでいっぱい出てくると思うんですよ。」
岡田「うんうんうん…」
浦上「これはね、あの…まず大事なことですね。こっちの意図よりも、皆さん全部見れば、北斎の意図があるわけですから。」
岡田「うんうん…」
浦上「それに個々の人が反応されたらいいと思うし。もう一つは、何て言うんですかね、その…北斎っていうのは、今やパスポートデザインになったり…」
岡田「はい」
浦上「数年後に出る千円札のね、裏にも…大波が出るっていう噂もあります。」
岡田「はい」
浦上「だから…ある意味、パスポートや紙幣になるから非常にもう…国家的な画家になったんだけど…」
岡田「うん」
浦上「偉い画家だとか、そういうんじゃなくてですね、自分の好きな世界。さっきちょっとお話しした、グラフィックデザインが好きな人はそっちだし、イラストが好きな人は、イラストレーター北斎でいいし。そういう、皆が自分の興味のある所から入って行かれると、あれ、北斎ってこんなこともあんなこともやっていたんだね…一体 北斎って何人いたんだろうね?みたいなことになって…」
岡田「うーん…」
浦上「その展覧会の帰り道に、ひょっとしたらこのおっさん、偉い人だったかもわかんないと。(笑)」
岡田「フフッ(笑)」
浦上「思ってもらった方が、上から目線で皆さんに見てもらうんじゃなくて、いろんなものをこう…お伝えして、それぞれの人が好きな世界を持ち帰ってもらったらいいのかなと…思っていますね。」
岡田「あの、浦上さんは…若い頃から、あの…美というか、古美術もそうですけど、いろんな美に触れてこられたと思うんですけども…」
浦上「はい」
浦上「70歳を迎えて…美という感覚っていうのは、どういうふうになってきましたか?」
浦上「美というのはですね、元々、美術って言葉もね、明治時代に作られたような言葉で…」
岡田「はい」
浦上「ピンとこないところもあるんですけども。その…要するに、見ていて心地が良いものですね。」
岡田「うーん…」
浦上「或いは感動するものっていうことも言えると思うんですけども。ともかく良いものを見ているとね、癒されるということがあるんですけど、癒される以上のものがありますね。」
岡田「う~ん…」
浦上「要するに、良い物は…わたくしがその…生業を立てている焼き物もそうです、中国の古い焼き物。紀元前…何千年前から紀元後もね、素晴らしい物がいっぱいあるし、その影響を受けた朝鮮半島や日本の焼き物ももちろん、模倣ではなくて、独自の物を作って行ったわけですね。そうして行くとですね、やっぱりここは大事なんですけどね、やっぱり良い物っていうのは、時代を超えて、我々に訴えかけて来るんですよね。皆さん古美術って言うと、なんか古い物を楽しんでいる様に思うけど、そうじゃないんです。本当に良い物はね、今 見てもすごく新鮮なんです。ハッとするんですね。だから今でも値打ちがあるんで、古いからとか、誰々さんが良いと言ったから、誰々さんが持ってたからすごいねって言うんじゃあ…これじゃあしょうがないんです。今でも驚きと新鮮さを我々に与えてくれるのが、本当に良い美術品なんですね。」
岡田「うん」
浦賀「だから僕はそういう意味では古美術も、今 出来るコンテンポラリーアートも…何も差は無いと思っています、違いは。」
岡田「うーん」
浦上「ただ古美術の場合は、長いこういう…何百年、或いは何千年の時代を…波を超えて来た分だけ、こう…選び抜かれているところがあるでしょうね。」
岡田「そうですね。選び抜かれているし、物語も…足されたりもするし…」
浦上「あ、それはありますね。(^^)ふふふ」
岡田「その…なんか…なんだろう、北斎だったら北斎の、こう…人間像とかも…」
浦上「はいはいはい」
岡田「脱皮しているとか…クリエイターとして成長し続けているとかっていうのも…なんかこの時代の…この年代の…とかって言うのもなんか…」
浦上「ありますね。ただ北斎は、さっき…絵一筋にね、すごく画業を極めようとした人という意味では、すごいんですけど、僕はあんまりね、悲壮感を持って北斎像を捉えたくないんですね。」
岡田「う~ん…」
浦上「もっとね、僕はね、あっけらかんとした所もあったと思うんですよ。」
岡田「うんうん」
浦上「例えば、よく言うんですけど、あの…彼には二大奇癖と言って、変な癖がありましてね。」
岡田「はい」
浦上「一つはあの…引っ越し。」
岡田「引っ越し癖ですよね、はい。」
浦上「生涯93回したっていうんですけどね。」
岡田「はいはい」
浦上「それでまぁ…なぜするの?と言ったら、まぁ、それはいろんな理由が…引っ越しが好きだったと思うんですけど、まずは。」
岡田「うん」
浦上「次にその…当時ね、大変有名な画家であったにも関わらず、もちろん浮世絵師というのは身分的にも低いんですけども、それでも彼は有名だったんです。」
岡田「はい」
浦上「将軍の前でも絵を描いたっていう逸話も残っていますしね。」
岡田「うんうん」
浦上「そういう人が、どういうわけか安長屋から安長屋への転居が殆どなんですね。」
岡田「うんうんうん…」
浦上「持ち家は一回だけあったけど、それは家事で焼け出されちゃうんですけど、ともかく…ずっと彼は 赤貧洗うが如しで、どういう訳か貧乏なんですけども…まぁ、ともかく引っ越しはそんなにしたと。」
岡田「はい」
浦上「本人はね、100回したかったらしいです。」
岡田「う~ん」
浦上「だからもうちょっと長生きしたら100回達成したと思うんですけど(笑)」
岡田「(笑)へぇ~…」
浦上「それともう一つの変な癖は、名前を変えることなんですね。」
岡田「はい」
浦上「これは、みんな北斎北斎って言ってますけど、実はね、30以上の名前を持っているんですよ。」
岡田「最後の方なんかは…卍ナントカみたいな…」
浦上「そうそうそうそう。最後はね…さっきちょっとお話した、富嶽百景の時に、画狂老人卍って言うんです。画狂って画の狂うですね。で老人です。」
岡田「はいはい…画狂老人…卍。」
浦上「卍。」
岡田「そうですよね
浦上「すごい名前でしょ?」
岡田「うん…」
浦上「画狂老人卍なんだけども、最近研究が進みましてね、主なる号を主号と言うんですけど、」
岡田「はい」
浦上「それは始めの春朗から始まりまして、宗理、北斎…そして…戴斗(たいと)為一(いいつ)そしてさっきの画狂老人卍ですから、あの…五個かな?あ、六つか。そうするとね、改名五回なんですよ。ところが復号っていうのもありますから、それは優に30はあるんですね。」
岡田「うん(笑)」
浦上「だから…それはね、不思議な人でね、名前を変えるわ…引っ越しはするわで、やっぱりあんまり一つの所に落ち着くのは好きじゃなかったんじゃないですかね。」
岡田「変化したかったんですかねぇ…」
浦上「あ、まさに変化を…」
岡田「変化を求める…」
浦上「(笑)」
岡田「落ち着かない…ま、どっかで落ち着いちゃうじゃないですか、普通。」
浦上「そうです…」
岡田「年齢を重ねれば。」
浦上「そうなんですね。だからその、そういう意味では、もっともっとっていう…だからさっきも仰った様に、今際の際ですら、もっと生きたらもっといろんなことが描ける、もっといろんな事が出来るのにと。」
岡田「うーん…」
浦上「そういう人だったと思うんですね。」
岡田「なんかそういう所も、なんか僕たちは生き方も学べる…」
浦上「(^^)…あの、そうですしね、さっき言った、あまりにも絵の聖人の様な捉え方はしない方がいいって申し上げたんですけども、今回、祖父江さんなんかが一生懸命それを引っ張り出して下さっていますけど、すごくユーモアのセンスがあるんですね。」
岡田「うんうん…」
浦上「それであの…それも今回、例えばデジタルにして、拡大したやつ…えっ!こんなことも描いてたの?みたいなことが、わたくしなんかでも新発見がいくつかあったぐらいですから。」
岡田「うーん…」
浦上「そう思うと、あの…いろんな所にフッと吹き出したりね、おかしなことをやっている人ですからね、人間的にもなかなか面白い人ですね。」
岡田「うーん…」
浦上「よくね、人嫌いだったという逸話も残っているんですよ。」
岡田「はい、残ってますよね。」
浦上「だけどね、僕はね、人は好きだったと思うし、人が好きでないと、例えば北斎漫画の八編にですね…」
岡田「はい」
浦上「太った人が4ページ続いて、次にひどく痩せた人が4ページ続く…面白い絵があるんですね。」
岡田「はい」
浦上「そこの題が『狂画葛飾振』と言って、狂画…狂っている画なんですね。」
岡田「うん」
浦上「葛飾は葛飾北斎の。葛飾風に描くと、こうなるよっていう面白い絵のことなんですけども、そこに出て来る、男の人も女の人も、太ったり痩せたりしてるんだけど、ほんとに皆おかしいんですよ。」
岡田「う~ん…」
浦上「でもね、それはですね、非常にその人達の仕草も面白いけど、個性も出ていたり、生活ぶりがこっちに伝わるんですね。」
岡田「うん」
浦上「さっき申し上げた通り、北斎はいっぱい引っ越ししたけど、殆ど長屋から長屋へでしょう?それはたぶんね、長屋の薄~い壁の向こう側に住んでいた…落語で言うところの、熊さんや八つぁんね。」
岡田「はい」
浦上「その人たちを彼は愛情込めて描いているんですよ。」
岡田「うーん」
浦上「それもね、北斎漫画のすごく魅力で。ただ上手に絵を描くだけじゃないんですよね。その…本当に愛情込めて観察して描いていると。ですからあの…何て言うんでしょうね、見ていて、ほのぼのしてくるし、北斎っていう人は、あったかい人だったんじゃないかなという気は僕はしますし、それが人間にだけじゃなくて、お魚にも…もちろん動物にも。中にはカエルやイモ虫にすら、僕は個性を感じるんですね。だから北斎の手にかかるとね、物がみんな生き生きとしてきますね。」

   💠   💠   💠

岡田「あの…まだまだコレクションをされていくと思いますけども…」
浦上「(笑)ハハハハッ」
岡田「浦上さんの…目標は…どうなんですか?最後まで良い物を集め続ける…」
浦上「あの…ま、そうですね…」
岡田「もっともっとって…」
浦上「北斎漫画に関してはですね、もう充分に集めたような気もするけども、やはり出てきて良い物があったら買うでしょうね。」
岡田「うん」
浦上「なぜかと言うと、これ大事なんで申し上げるんですけど、何でそんなにいっぱい買うのと。」
岡田「はい」
浦上「一つの図柄だけを見るんだったら、一編から十五編あれば、全て網羅されているわけですから…」
岡田「はいはい」
浦上「ところが、手刷りの木版画ですからね。当然あの…当時やっぱりベストセラーと申し上げましたけど、多分、何千から何万刷られたと僕は思うんですね。」
岡田「はい」
浦上「そうするとね、初めの方に刷ったのと、後の方に刷ったのでは、全然違うんですよ。」
岡田「うーん…」
浦上「例えば、木版ですから、堅い山桜という木を使ったと思うんですが、そんな堅い木を使ってても…まぁ、彫り師と言って彫った人は大変だったんですけど、それでも長くやっていれば、摩耗しちゃうんですよ。」
岡田「うんうん」
浦上「そうすると、線が鈍くなりますでしょう?」
岡田「はいはい」
浦賀「初刷りほどエッジが効いていて、スカッとしてるんですよね。」
岡田「うんうん…」
浦上「今度はだんだん怠くなってくると。そうするとですね、やっぱり初めのスカッとしたものを見た方がいいわけですね。」
岡田「うん…」
浦上「もう一つはやっぱりこう…初編に至っては、220年経っているわけですから、古美術ですよね。そうすると、もう人が手に取って見ているからボロボロになっていたり、破れてたりもする物もあるし…」
岡田「はい」
浦上「或いは、落書きがしてあったりね(^^)フフフッ」
岡田「うーん…何か描かれてたりとか。」
浦上「いろんなのがあるんですよ。だからそういう意味では保存状態も大事なんです。」
岡田「うん」
浦上「ですから、できるだけ早くて、良い刷りであって、保存状態の良い物をもっと良いのがあるだろうと思って、追い続けているうちにこんなにいっぱいになっちゃったのが現状だと思うんですけど
岡田「はい(^^)」
浦上「これからも…もっと良いのがあったら、まだコレクションとしては増やしたいと思っていますよ。」
岡田「楽しみですね。なんか…まだこれ以上あるのかっていうぐらい、集めていらっしゃると思いますけど…」
浦上「まあでも…あれですよ、若い頃に買えたっていうのは、安かったんですね。それもあって買えたんですけども、最近やはりね、有名になっちゃったから、少し高くもなってきたし、なかなか見つからなくなってきたんですね。」
岡田「うんうんうん」
浦上「それが今回の展覧会の監修をしていただいている小林 忠先生に、ある時にお話をしたら、それはあんたが値を上げちゃったんだからしょうがないよって。」
岡田「(笑)」
浦上「それは…すいませんって謝ったっていう話をしたことがあるんですけどね。(笑)」
岡田「自分で…自分で価値を上げてますからね。」
浦上「そうなんです
岡田「楽しみですね。なんかいろいろ…北斎から学ぶこともたくさんあるし、」
浦上「そうです」
岡田「何か魅力的な人ですよね。北斎…」
浦上「北斎って不思議な人ですね。一回会って…もし江戸時代にタイムスリップ出来たら会ってみたい人ではありますね。もちろんね。」
岡田「うーん…」
浦上「ただまぁ、作品が残っていますからね、あの…小説家でも、音楽家も…彫刻家もそうですけど、作品が残る人っていうのは…ある意味 羨ましいですよね。そこにその人が…いるんですもんね。」
岡田「うんうん…」
浦上「うん…」
岡田「存在を感じてもらえる…」
浦上「感じますねぇ…」
岡田「まさにあの…ミッドタウンで行われている…『北斎づくし』」
浦上「はい」
岡田「これに行ってもらえれば…まぁ…北斎を感じることが出来る。浴びることが出来る。」
浦上「それに…絶対に…肩肘張らずに見ていただけるのが一番だと思うんですね。結構あちこちでクスックスッと笑ったりね、大笑いしている人もいらっしゃるし、それが…あの…かと言って、ものすごくこう…豪壮な物も描いたり…それは悲しい場面だってあるんですよ。だけど、悲喜こもごもがですね、まさに…全て描かれていますよね。その…北斎の目を通してですね。」

   💠   💠   💠  

岡田「岡田准一がお送りしている、J-WAVE GROWING REEG。今夜は、北斎漫画コレクターの浦上満さんにお話をお伺いしてきました。ということで…いや、僕も北斎を、いろいろ調べたことがあって…他の歴史の番組とかでもやらしてもらったことがあって、調べたことがあるんですけど。いや、ほんとに面白いんですよね。まさに脱皮脱皮を繰り返した人で、なんかクリエイターとしては、クリエイターのなんか…鑑と言うのかな…もう、師匠!って言うしかない、こう…追い求めるということをずっとやり続けられた人…うん…本人はほんとにしんどかったろうなぁと思うんですけど…その分、何か世界にね、影響を与える様な作品をどんどん発表されているし、それが…まさに、浴びる様な北斎を見れるというのが…東京ミッドタウンで、特別展『北斎づくし』9月17日まで、ミッドタウンホールで。開催中ということですので…やぁ、見に行きたいですね。これはね、見逃せない展覧会だと思うので…ぜひ皆さんも、足を運んでみてください。」



~ON AIR SONGS~
『Superstition』 Akihisa Kominato,大多和正樹,小山豊,高橋ゲタ夫
『茎(STEM)~大名遊ビ編~』 椎名林檎
『MISTER CHAMELEON』 KING
『SKETCHES』 MAMAS GUN
『水の戯れ』 The Standard Club
『CLARITY』 JOHN MAYER

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

過去ログ

2022年11月
      1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30